【目的別】
おすすめの雨水貯留槽3選
無料の雨水でコストを削減しつつ浸水被害を抑え、非常用水も確保できる雨水貯留槽。ですが、その性能や最適な設置場所は多岐にわたります。例えば、「狭いスペースへの対応力」、「大規模な貯留容量と効率的な施工」、あるいは「景観との調和や維持管理のしやすさ」など、メーカーごとに得意分野は異なります。ここでは、あなたのニーズにぴったりの製品が見つかるよう、特徴の異なる3社をピックアップしてご紹介します。
大規模開発工事なら
リスレイン
スタジアムⓇGT
(リス興業株式会社)
引用元:https://www.risu-kogyo.co.jp/risurainstadium/gt/
おすすめの理由
省掘削で短期施工を実現
- 60t級クレーン対応の六角支柱構造により、物流倉庫や工場などで、荷物の積み下ろしエリアなどでのクレーン作業を中断せずに雨水貯留を導入可能。上部は舗装後、T-25車両が常時走行でき、搬入路や駐車スペースとしても安全に活用可能。
- 第三者機関による構造評価書付きで、空隙率も94%と高く、各自治体の条例や流出抑制基準への適合がスムーズ。モジュール式施工により1日300㎥という圧倒的な施工スピードで500㎥を超える大規模な貯留容量も短期間で確実に設置可能。また、点検口の配置も自由自在で、メンテナンス維持に欠かせない長期的な管理まで容易に構築できます。
こんなお悩みにおすすめ
- クレーン作業を中断せずに、工事も同時に進めたい…
- 貯留槽の上を駐車場や重車両の通路として最大限に活用したい…。
- 大規模な貯留量を確保したいけど、工期はできるだけ短くしたい…。
中規模開発工事なら
クロスウェーブNe
(積水化学工業株式会社)
引用元:https://sekisui-cw.co.jp/dl/data/CW_J_2025_5.pdf
おすすめの理由
節水と防災両立
- 空隙率95%の高効率構造で限られた敷地でも必要容量を確保しやすく、深さ0.5〜2mの5タイプを同一モジュールで切り替えられるため、階高や敷地条件の異なる集合住宅計画にも柔軟に対応できる。
- 浸透パネルの後付け対応や、掘り返し不要の構造により条例変更時の追加工事を回避できるうえ、軽量ブロック構造で点検や清掃も容易なため、長期的な維持管理負担も抑えられる。
こんなお悩みにおすすめ
- 敷地の制約が厳しく、雨水貯留槽の設計に困っている…。
- 長期的な維持管理のコストはできるだけ抑えたい…。
- 限られたスペースを最大限に活かして、必要な貯留量を確保したい…。
小規模開発工事なら
システムパネル
(エバタ株式会社)
引用元:https://www.ebata.co.jp/ebata/products/products001.html
おすすめの理由
パネルを組むだけ簡単施工!
- 95%の高い空隙率を誇り、掘削範囲を最小限に抑えながら有効容量を最大化。200m³以下の小規模な現場に最適で、限られた敷地面積を最大限に有効活用できます。重機が入らない狭小地でも、人力でスピーディーに設置できるため、戸建ての宅地造成などでパフォーマンスを発揮します。
- 50cm角・約2kgの軽量パネルは重機を使わずに搬入・組立が可能で、狭小地や造成済み宅地でも静かに短工期で設置できるため、後付けを含む小規模住宅への導入に適している。
こんなお悩みにおすすめ
- 狭小宅地での貯留スペース確保が課題...
- 特殊な重機を使わず施工したい....
- 専門知識がなくても施工したい...
プラスチック製雨水貯留槽を導入する2つの客観的メリット
雨水貯留槽の材質選定において、従来型のコンクリート製からプラスチック製(樹脂製ブロック工法)へ切り替える動きが急速に進んでいます。その背景には、コストと工期の双方における決定的な構造的メリットが存在します。
1. 空隙率95%以上による「掘削量・残土処分費」の大幅な削減
プラスチック製雨水貯留ブロックは、内部構造の工夫により空隙率(水を溜められる空間の割合)が「約95%」に達します。
これはコンクリート製水槽(約60〜70%)や砕石(約30〜40%)と比較して圧倒的に高く、同じ貯留容量を確保するために必要な躯体全体の寸法を最小限に抑えられます。その結果、大規模な土工事に伴う掘削面積や残土処分費を劇的に削減し、総工事費の抑制を実現します。
2. 軽量な組み立て式による「大型重機不要」と「短工期化」
部材が非常に軽量であるため、搬入路が狭い現場でも大型クレーン等の特殊重機を必要とせず、作業員の手作業(人力)のみで安全かつ素早く組立てが可能です。
また、コンクリート製のように現場での型枠設置・打設作業や、強度が発現するまでの養生期間(数週間〜1ヶ月)が一切発生しません。組立てからシート被覆、埋め戻し工程までを最短数日で完了させることができる圧倒的な短工期化が魅力です。
現場条件に合わせたプラスチック製雨水貯留槽の選び方(比較基準)
数あるメーカーのプラスチック製雨水貯留槽の中から、自社の開発プロジェクトに最適なモデルを選定するには、現場の物理的・環境的制約に合わせた比較軸を持つことが重要です。
駐車場下や車路に設置するための「耐荷重要件(T-25対応等)」
プラスチック製貯留槽は製品の構造設計によって対応可能な耐荷重性能が異なります。商業施設、工場、物流倉庫、分譲マンションの「駐車場地下」や「車路」に埋設する場合、消防車や大型トラック(総重量25t)の通行・旋回に耐えられる「T-25対応」と明記された高耐荷重モデルを選定する必要があります。併せて、メーカーが指定する標準土被り厚(例:600mm以上など)を満たせるかどうかも必須の比較ポイントです。
地下水位が高い場所や障害物がある場合の「浅埋設・薄型対応」
事前の地盤調査で地下水位が高いことが判明した現場(浮上リスクがある場所)や、地中埋設物や岩盤が存在して深く掘削できない現場では、標準的なサイコロ型の高容量ブロックではなく、高さを極力抑えた「浅埋設(薄型)対応」の製品規格を持つメーカーを優先的に検討する必要があります。現場の地下環境に応じたレイアウトの自由度が選定の鍵を握ります。
アクアトラップ®(明治ゴム化成)
日本でビールのプラスチック製通い箱 (P箱)を製造した会社として知られる明治化成ゴム。ゴム・樹脂の生産メーカーとして、配合・接着・加工技術を活かした製品を提供します。アクアトラップは、独自の「アクアプラ工法」を用いており、東急建設と明治化成ゴムとの登録商標になります。
アクアブリック(タキロンシーアイ)
タキロンシーアイは合成樹脂加工の総合メーカー。建築資材・土木資材・農業資材・包装用資材・産業資材など、多様な分野に資材を提供しています。アクアブリックの「アクアプラ工法」は、穴付き板とパイプを組み合わせた梁・柱構造の雨水貯留浸透工法。高い空隙率と強度のプラスチック製貯留材を用いています。
雨太郎(アロン化成)
エラストマーコンパウンドを開発した企業として知られるアロン化成。製品開発力・市場開拓力・プラスチック加工技術が強みです。雨太郎はメリットが多い樹脂素材で、簡単施工にもかかわらず高い強度と耐震性を持つ雨水貯留槽。リサイクル原料で環境にも配慮しています。
ジオプールAE-1(日東ジオテクノ)
貯留浸透槽販売メーカーである日東ジオテクノ。廃プラスチック製容器を再生し、原料として雨水地下貯留浸透槽を販売・施工しています。ジオプールAE-1は、「容器包装リサイクル法」の適用を受ける再生オレフィン系 プラスチック(PP・PE)を原料に用いていることがポイントです。
日東ジオテクノの雨水貯留槽
(ジオプールAE-1)の詳細を見る
システムパネル(エバタ)
エバタはコンクリート製枡やマンホール、ごみ除去フィルターの開発及び製造・販売を行う企業。日本下水道新技術機構に加盟しています。システムパネルは再生プラスチックで、環境への貢献度が高く騒音のない静かな組み立てが可能な貯留槽。コスパが良く耐久性・メンテナンスの点でも優れています。
シンシンブロック槽(シンシンブロック)
シンシンブロックは茨城県の雨水貯留浸透槽専門メーカー。公園・学校・河川・下水道など、多様な施設に地下貯留浸透施設を提供しています。シンシンブロック槽は、貯留型・浸透型・貯留浸透型と3種類の槽から選べることがポイント。容量の幅も広く102m³~7,213m³と幅広いことが特徴です。
シンシンブロックの雨水貯留槽
(シンシンブロック槽)の詳細を見る
クロスウェーブ(積水化学工業)
積水化学工業は大阪市に本社を置く大手樹脂加工メーカー。「ポリバケツ」など、生活必需製品製造会社として広く知られており、住宅、管工機材、住宅建材、高機能プラスチックなどを提供しています。クロスウェーブは国内での累計施工件数が上位で、全都道府県普及率が9割を超えている定番の貯留槽です(2023年3月の情報 ※2023年9月調査時点公式HP情報)。
テンレイン・スクラム®(天昇電気工業)
天昇電気工業は歴史あるプラスチックの総合メーカー。自動車部品・家電・OA部品など、多数の製品を提供しています。近年はアメリカ合衆国や中国など、海外への事業展開が注目されています。テンレイン・スクラムは、貯留量が127m³~7,736m³と幅広いため、施設の規模を問わず水害に備えられます。
天昇電気工業の雨水貯留槽
(テンレイン・スクラム®)の詳細を見る
ニュープラくん(秩父ケミカル)
ハイドロスタッフ(城東リプロン)
城東リプロンは、雨水対策・流出抑制に関する製品を企画・製造・販売する企業。成形・組立・検査・発送を自社工場で行い、高品質な製品を低コストで提供します。ハイドロスタッフは堆砂(たいさ)抑制システムがあることがポイント。土砂を防ぐと貯留槽の維持管理が楽になります。
リスレインスタジアムⓇⅡ(リス興業)
リス興業は人々に愛される動物「リス」を企業ブランドに、幅広い分野のプラスチック製品を提供しています。リスレインスタジアムはパレットを使用せず搬入できるため、産業廃棄物処理が不要。トータルでのコスト削減が実現し、オプションで堆砂壁の対応が可能です。
リス興業の雨水貯留槽
(リスレインスタジアムⓇⅡ)の詳細を見る
リスレインスタジアム®GT(リス興業)
1953年に創業し、幅広い分野にわたるプラスチック製品を提供するリス興業。同社は、高強度・高い空隙率を特徴とする雨水貯水槽「リスレインスタジアム®GT」を提供しています。リスレインスタジアム®GTは、高い強度を持つことから大型車両の停車・駐車に対応。さらに工期の短縮やコストダウンも期待できる点が強みといえます。
リス興業の雨水貯留槽
(リスレインスタジアム®GT)の詳細を見る
ジオキューブ(IHIインフラシステム)
IHIインフラシステム株式会社の提供するジオキューブは、これまでインフラ関係の施工で培った歴史と技術を結集したソリューションとなっています。顧客ニーズに適した機能を持っており、プラスチック製品ではあるものの高耐久性・高信頼性を誇るコンパクトかつ簡単施工の製品として低価格で提供されています。
IHIインフラシステムの雨水貯留槽
(ジオキューブ)の詳細を見る
ニュートレンチくん-Ⅱ(秩父ケミカル)
秩父ケミカル株式会社の提供するニュートレンチくん-Ⅱは、同社が過去に開発したニュートレンチくんをモデルチェンジした新規格となっています。公益社団法人雨水貯留浸透技術協会における新技術指針への対応を行ったことに加え、連結ピースを改良することで組み立てやすさの改善、移送管リブをなくすことによって槽内点検カメラによる槽内部の確認を可能にするなどといった機能の強化がされています。
秩父ケミカルの雨水貯留槽
(ニュートレンチくん-Ⅱ)の詳細を見る
プラダムくん(秩父ケミカル)
雨水貯留槽などのソリューションを多く取り扱っている秩父ケミカル株式会社のプラダムくんは、95%以上の高い空隙率を誇るプラスチック製の雨水貯留浸透施設です。掘削量や残土量を減らすことでトータルコストの削減にも繋がる製品であり、優れた耐圧強度によって実現できるレベル2の耐震性があることから駐車場下においても安心して設置することが可能です。
アクアロード(積水化成品工業)
アクアロードは積水化成品工業株式会社がこれまで積み重ねてきたEPS(発泡スチロール)に関する技術とノウハウを駆使して開発したソリューションです。近年局所的に多発しているゲリラ豪雨における冠水対策や河川の氾濫対策で活躍する構造部材であり、安定性と収納効率の高さも特徴・強みとして評価されています。
レインキューブ(前澤化成工業)
前澤化成工業は、水環境の整備などに関連する製品の開発や製造、販売を手がける企業です。同社が提供するレインキューブは、硬質塩化ビニル製の蓋と立上り管、ユニット上部・PP製のユニット下部を組み合わせた製品です。
まとめ
プラスチック製雨水貯留槽は、高空隙率(約95%)による土工事コストの抑制や人力組み立てによる工期短縮など、現代の雨水流出抑制策において最も合理的な選択肢の一つです。
プロジェクトに最適な製品選定のために
メーカーごとに「T-25耐荷重性能」「浅埋設(薄型)対応」「堆砂対策機能」「自走式カメラによる点検容易性」など、製品の特長や強みは大きく異なります。
各製品の技術仕様や施工実績を比較検討し、自社の開発プロジェクト(敷地条件・上部用途・地盤環境)に合致する最適な製品を選定しましょう。

